・ 外来化学療法室
外来化学療法室では13床のベッドでがん患者さんに抗がん剤治療を行っています。化学療法委員会による治療内容の審査・管理のもと、専従の看護師(2名)を配置し、リラックスした環境のなかで治療が受けられるよう配慮しています。専従看護師は抗がん剤投与中の観察を行うとともに、外来で化学療法を行いながらも、より快適な日常生活を送れるような援助を心がけており、入院をしないで、安全に、安心して抗がん剤治療が受けられるよう、医師、がん化学療法看護認定看護師、がん薬物療法認定薬剤師などのスタッフが一体となりチームとして取り組んでいます。
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・ 放射線治療装置(リニアック)
高エネルギーX線や電子線を照射し癌の治療を行う装置です。切らずに治療することが可能で、癌治療成績の向上やQOL(生活の質)の向上が期待できます。また、リニアックの稼動により、手術や化学療法と放射線治療を組み合わせた集学的な治療が可能となりました。現在、田川市郡では唯一の放射線治療施設です。また、リニアック以外にも64列マルチCTやMRIをはじめとする高度な医療機器を整備しています。
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院内に緩和ケアチーム、緩和ケア外来を整備しています。また医師やコメディカルスタッフを対象に緩和ケア研修会を開催するなど、地域の医療従事者に対する緩和医療の普及に努めています。
・ 医師に対する緩和ケア研修会(厚労省開催指針準拠)
医師に対する緩和ケア研修を毎年開催し、田川地域におけるがん医療の水準の底上げに努めています。 この研修会は厚労省の開催指針に基づいて実施しており、講義だけでなく、グループワークやロールプレイといった手法を用いながら緩和ケアに関する基礎的な知識と技術を学んでいます。当院の研修会では今までに院内外から138名の医師と79名のコメディカルスタッフが受講し(平成29年8月現在)、皆さんそれぞれの現場で研修内容を活かして活躍されています。
・ エンド・オブ・ライフ・ケアに関わる看護師のための研修会(ELNEC-J in 田川)
看護師を対象としたがん看護に関する総合的な研修として定期的に開催しています。日本緩和医療学会が推奨するプログラムに基づき、講義、グループワーク、ロールプレイなどを通じてがん看護の在り方について総合的に学びます。
・ 田川コミュニケーション・スキル・セミナー
がん医療に携わる看護師を対象として開催しており、講義・ビデオ学習・ロールプレイを通じて、SHARE(厚生労働省委託事業コミュニケーション技術研修会において普及・推奨されているスキル)に基づくコミュニケーションスキルを学びます。がん医療の場面をロールプレイで演じ、体験することで看護師としての役割・意義を考える体験型の研修です。
【がん登録】
院内がん登録とは、当院でがんの診断や治療を受けられた患者さまについて、がんの診断・治療・予後に関する情報を登録・収集し、どのようにがん診療が行われているかを明らかにする仕組みのことです。当院でも平成18年から登録業務を行っており、これらの情報は自治体や国に提供され、がん対策の立案に寄与しています。なお、がん登録データの取扱いについては個人情報保護法に則り適切に管理されておりますのでご安心ください。
登録業務は国立がん研究センター主催の所定の研修を受けた診療情報管理士が行っています。
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また、がんに関する全QI(QualityIndicator, 診療の質指標)研究に参加しています。
・課題名
がん診療均てん化のための臨床情報データベース構築と活用に関する研究
(がん登録部会Quality Indicator研究)
・責任者
乳腺外科医長/院内がん登録委員長
髙橋龍司
・研究目的
こちらをご参照ください
当院では、年3回「がん診療連携拠点病院推進委員会」を開催し、がん診療に関する諸課題について把握、評価し、組織的な改善策を実行しています。
社会保険田川病院は地域がん診療連携拠点病院としてこれらの役割を担い、地域住民の皆様に質の高いがん医療が提供できるようこれからも努めてまいります。